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習得におすすめのプログラミング言語とは?人気ランキングと選び方のポイント

コラム

「プログラミング言語を学びたい」と思う人は多いでしょうが、「言語の数が多いので何を選んだらよいかわからない」と悩む人がいるのも実情です。しかしプログラミング言語の習得には数百時間もの学習を要しますから、安易に言語を決めるのはおすすめできません。

そこでこのコラムでは、まず世界で人気のプログラミング言語をランキング形式でご紹介。学ぶべき言語の選び方や、需要や学びやすさを加味して当サイトおすすめのプログラミング言語も紹介します。

世界で人気のプログラミング言語ランキング(2024年6月時点)

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この項目では、世界で人気が高いプログラミング言語をランキング形式で紹介します。なお、ランキングは毎月世界の情報を収集して人気のプログラミング言語を紹介しているオランダのサイト「TIOBE Index」2024年6月時点の情報を参照しています。

1位:Python

Python(パイソン)は1989年にオランダのグイド・ヴァンロッサム氏が開発し、1991年に公表されたプログラミング言語です。そのためPythonはすでに30年以上も利用されていますが、ランキングで上位に入るほど人気が高まったのは、実は2018年ころからです。

Pythonの人気が高まった背景には、2000年代以降に人工知能関連の技術やニーズが上がり続けていることが大きく影響しています。PythonはAIの機械学習に向いていますし、誰もが自由に利用できるライブラリも豊富にあるからです。また、オープンソースであることから、必要に応じてプログラミングする人が機能追加できることも人気の理由です。

さらに、PythonはAI(人工知能)のほかにも、Webアプリケーションやデータ分析、企業の事務システムなど、複数の用途に利用されています。

2位:C++

C++(シープラスプラス、またはシープラプラ)は1979年に「C with Classes」という名称で開発され、1983年に現在の名称に変更、1985年に商用としてリリースされています。

成り立ちとしてはC言語を機能拡張したもので、OSやメモリなどにアクセスできるだけでなく、アプリケーション作成にも使用できます。また、オブジェクト指向であることや多重継承ができることなどの特徴があります。さらに、同じ名称で複数のメソッドを定義できるオーバーロードや、例外的な状況を検出する例外処理など、特徴が豊富です。

C++は高度な処理の実現ができるので、PCやスマートフォン向けのアプリ作成や業務用の大規模システム、ゲーム開発やデータ解析処理など複数の用途に使用されています。

3位:C

C言語は1972年にアメリカで開発されたプログラミング言語なので、すでに半世紀を超える歴史をもっています。

50年もの年月が経ってもアップデートされながら利用され続けているのは、汎用性が高く、プログラミングの実行速度が速いことなどのメリットがあるからでしょう。また、プロセッサやOSに依存することなく使用できますし、フレームワークが多いこともC言語のメリットです。ほかにもライブラリが多いことでプログラミングの手間を省きやすい利点がありますが、習得が難しい言語としても知られています。

とはいえ習得が難しいのはC言語でできることが多いことに起因していますから、学習の難しさを乗り越えれば、さまざまな場面で利用できるメリットを獲得可能です。

4位:Java

Java(ジャバ)はC言語をベースとして開発された言語で、PythonやC++と並んでGoogle社が利用している三大言語のひとつです。

Javaの利用範囲は非常に広く、メガバンクなどの金融機関のシステムやPCおよびスマートフォン向けアプリ、IoT機器やカーナビなどに活用されています。また、ショッピングサイトやポータルサイトなどにも利用されるなど、身近な場所にも浸透しているプログラミング言語です。

ただし、汎用性や機能が高い分、習得のハードルが高いプログラミング言語でもあります。

5位:C#

C言語から派生したプログラミング言語は複数ありますが、C#(シーシャープ)はC++とJavaをベースに開発されているため、C++とJavaの良い点をもっています。

例えば、オブジェクト指向である点はC++と同様ですが、文法はJavaと似ています。また、C系の言語の中では比較的扱いやすく、初心者にも取り組みやすいメリットがあります。C#を開発したのはMicrosoft社なので、初期にはWindowsでのみ使用できましたが、今では異なる環境でも使用可能です。

また、ゲーム開発エンジンとして世界に広がっているUnityとの相性が良いので、ゲーム開発で利用されることが多い言語でもあります。ゲーム以外でも、スマートフォン向けアプリやWebアプリ、Webサービスなど幅広い分野で利用されています。

6位:JavaScript

JavaScript(ジャバスクリプト)はブラウザの表示を動かすことに適しています。PCやスマートフォンでWebサイトを閲覧する際、ポップアップ画面が動いていればその多くはJavaScriptが利用されていると考えてよいでしょう。

JavaScript以外にもブラウザの表示を動かす言語は存在していますが、現在の主流はJavaScriptです。JavaScriptがそれほど広く利用されているのは、汎用性が高いこと、非同期通信ができること、フレームワークやライブラリが豊富なことなどに起因しています。

JavaScriptはネットスケープコミュニケーションズ社によって開発され、初期には異なる名称でしたが、Javaとの提携があったことからJavaScriptと名づけられました。

7位:Go

Go(ゴー)はGoogle社が2009年に開発し、2012年にリリースされたプログラミング言語です。

複雑化が進んだプログラミング環境の改善を目的として作られているため、シンプルさに特化しています。また高速処理が得意なこともあって、YouTubeやメルカリ、ぐるなびなどの有名アプリや有名サイトで利用されています。

Webサービスやスマートフォン向けアプリ、ドローンの開発など幅広く、大きなシステム開発にも広く用いられている言語です。

8位:SQL

SQL(シーケル、またはエスキューエル)はデータベース言語のひとつですが、複数存在するデータベース言語の中でも特に広く普及しています。Pythonもデータサイエンス分野で多く利用されていますが、プログラミング言語であるPythonとは、データベース言語である点で全く異なります。

SQLはあくまでもデータベースの操作に特化した言語なので、単体でアプリを作成することはできません。また、SQLは国際標準化機構(ISO)で規格化されており、オラクル、マイクロソフトなどのデータベースを操作することができます。

9位:Visual Basic

Visual Basic(ビジュアルベーシック)はマイクロソフトが開発したプログラミング言語で、1991年にリリースされています。同じくマイクロソフトが開発したBasicという言語の派生形であり、直感的な操作がしやすい点がメリットです。

また、Visual Basicはおぼえやすく使いやすい特徴をもっており、文法も簡単なため、初心者にもなじみやすいことで知られています。さらに、Windows上で操作が完結するなど、扱いやすさでも優れています。

ただし、簡単である特徴は複雑なことはできないことを意味しており、AIやロボットの操作など、高度な処理には向きません。

10位:Fortran

Fortran(フォートラン)は1954年に開発されているため、すでに70年もの歴史をもっています。1950年代の言語はコンピュータが読みやすいことを優先して作られていましたが、Fortranは人間にとって読みやすい言語として開発された経緯をもっています。

Fortranは基本概念である副関数を学んだあとにオブジェクト指向を学ぶなどの段階的学習に向いているため、プログラミング初心者が学習しやすい特徴をもっています。また、コードが読みやすい点も初心者にとって有利です。さらに、長く使用されているため参考資料も数多く存在していますから、学習しやすい要素が豊富です。

とはいえ、新しいプログラミング言語が次々と生み出される中で、Fortranのユーザー数は減少傾向にありますから、Fortranを学ぶのであればその点は知っておきましょう。

習得すべきプログラミング言語の選び方の4ポイント

この項目では、プログラミング言語を選ぶ際に役立つ4つのポイントを紹介します。

①習得難易度

プログラミング言語にはそれぞれの特徴があり、習得に要するカロリーも異なります。

プログラミング初心者がひとつの言語の基礎を理解するまでには約300時間が必要と言われており、数ヶ月かけて学ぶことを考えると、自信がない人は難易度が低い言語を選ぶ方が無難でしょう。

例えば、RubyやPythonは初心者でも学びやすい言語と言われていますが、C言語やC++などは難易度が高めです。

②スクリプト言語かコンパイラ言語か

プログラミング言語は、スクリプト言語とコンパイラ言語に大別できます。

そもそもコンピュータは0と1だけで構成される機械語で命令を実行しますが、人間が機械語でプログラミングするのは困難です。そのため、プログラミング言語は人間が理解できるソースコードで構成されており、実行する際に機械語に変換します。

スクリプト言語はソースコードを書いていけば自動的に機械語への翻訳が行われるため、プログラミングをする人の手間が少ないメリットがあります。一方コンパイラ言語は機械語に変換するためのコンパイルという工程を必要としますが、その分動作が速いメリットをもっています。

このため、初心者にとっては工程が少ないスクリプト言語の方がなじみやすいとされています。

③ニーズ(案件数・求人数)があるか

趣味などの目的でプログラミング言語を学ぶのであれば、用途や好みにあう言語を選んでも問題ないでしょう。しかし、職業にするためにプログラミング言語を学ぶ人には、社会的にニーズがある言語を選ぶことをおすすめします。

当コラムの世界で人気のプログラミング言語ランキング(2024年6月時点)」の項目で、世界で利用されているプログラミング言語の人気度を記載していますので、ぜひ参考にしてください。

また、就職や転職したい企業が明確な人であれば、その企業の気になる職種の求人情報を確認してください。プログラマーやエンジニアの募集を行う際、各企業は採用時のミスマッチを防ぐために使用しているプログラミング言語を求人情報に記載していますから、言語選択の参考になるでしょう。

逆に言うと、企業が求めていないプログラミング言語を習得しても就職や転職のアピール材料にはなりにくいため、気を付けてください。

④汎用性があるか

プログラミング言語には汎用性の高低があります。汎用性が高いプログラミング言語は利用できるシーンが多く、さまざまな局面で役立つので、初めての言語学習に向いています。

一方で汎用性が低い言語は利用できるシーンは少ないですが、学ぶ人も少ないためニッチな需要に応えられる可能性があります。

習得におすすめのプログラミング言語

この項目では、これからプログラミングを学ぶ人に向けておすすめの言語7選を紹介します。

Python

Pythonは世界のプログラミング言語ランキング「TIOBE Index」で繰り返し1位を獲得している人気の言語です。海外だけでなく日本国内でもPythonを扱える人の求人数はトップクラスですから、需要が多いことは明確です。

Pythonの需要が多いのは、近年急激な発達を遂げているAI(機械学習)に適していることに加えて、Webアプリやデスクトップアプリ、データ分析など利用できるシーンが幅広いことに起因しています。また、比較的取得時の難易度も低いことから、学びやすい点でもおすすめです。

PHP

PHPはこの項目であげるおすすめプログラミング言語7選の中で、難易度の低さがRubyと並ぶトップクラスです。そのため、特に初めてプログラミング言語を学ぶ人におすすめします。

用途としてはWebサイトのバックエンド開発やWebアプリ、CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)などの開発に向いており、求人数が多いだけでなく将来性も有望です。

Ruby

Rubyは前述のPHPと並んで習得難易度が低いです。ソースコードがシンプルで、読みやすさや書きやすさが高く、取り組みやすいプログラミング言語です。日本人が開発しているので、日本語の学習資料が豊富に存在しています。

求人数はトップクラスとは言えませんが、Web系のスタートアップ企業などで需要が多く、就職や転職に役立てたい人、収入アップを望む人におすすめです。

Java

Javaは幅広い用途をもっていますし、大手企業のシステムに用いられることも多いプログラミング言語です。求人数の多さはPythonやPHPと並んでトップクラスですし、Javaを習得するとほかの言語も習得しやすいメリットがあります。

ただし、Javaは学習の難易度が高いと言われているので、プログラミング習得にある程度自信がある人におすすめします。

JavaScript

JavaScriptは求人数ではJavaやPythonに少し劣りますが、大規模なシステム開発に用いられることが多く高収入を狙いやすい点でおすすめです。

また、言語としての汎用性が高く、WebアプリやWebサイト開発のほか、ゲーム開発にも使用されます。以前からユーザーが扱うフロントエンドのプログラム開発に利用されてきましたが、近年はサーバーサイドでの利用も増えています。

さらにスクリプト言語であることから、動きを確認しながらプログラミングを進行できるため、初心者にとって学びやすい点でもおすすめします。

Swift

Swiftはアップル社が開発したプログラミング言語なので、iOSやmacOSで利用されます。そのためiPhone向けのアプリで広く使用されますが、ARアプリ開発にも適しています。

求人数は多いとは言えませんが、日本ではiPhoneの普及率が高いこともあって、継続的な需要を見込むことができます。文法がシンプルなので直感的なプログラミングがしやすく、学習のしやすさもまずまずなプログラミング言語です。

Go

GoはGoogle社が開発し、2009年にリリースされたプログラミング言語です。比較的新しい言語なので求人数はまだ多いとは言えませんが、コードがシンプルなため習得しやすいメリットがあります。

また、拡張性が高い上に動作が軽いのもGoの利点です。さらに利用ユーザーが増えても対応しやすく、結果的に大規模なシステムを低コストで運用できることから、将来は需要が伸びることが期待できます。

Goを習得している人の獲得年収はすでに高めで推移していますから、キャリアアップを狙う人にもおすすめです。

【まとめ】プログラミングの勉強を始める際はおすすめの言語をチェック!

これからプログラミング言語を学びたいと考えている人に向けて、世界で人気のプログラミング言語ランキングを紹介したうえで、プログラミング言語を選ぶ際のポイントや当サイトのおすすめ言語を紹介しました。

プログラミング言語にはそれぞれ個性があり、できることが異なりますし、需要や求人数、習得時の難易度など、さまざまなファクターが存在します。そのため、おすすめ度が高いプログラミング言語は需要や汎用性が高く、習得時の難易度が低いものとなっています。

とはいえ、中にはニッチな需要を狙う人もいるでしょうから、ここでおすすめしたものが絶対的な価値があるとは言えません。プログラミング言語を選ぶ際には、まず自分自身の目的と各言語の特徴を踏まえて、希望にあった言語を学ぶことをおすすめします。