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【2025年最新版】エンジニアの平均年収は?アップを目指す方法も解説

IT/Web業界

今回はエンジニアの年収について、2025年の最新情報を踏まえて様々な角度から解説します。また、エンジニアとして年収を上げる方法も複数紹介しますので、ハイクラスなエンジニアを目指す人はぜひご覧ください。(本記事におけるデータは2025年時点のものです)

エンジニアの平均年収はどれくらい?

この項目では、さっそくエンジニアの平均年収を紹介し、年齢別の数値なども解説します。

最新データから見る平均年収

転職情報を提供するdodaが2025年2月に公表した「ITエンジニア全体の平均年収」によれば、ITエンジニアの平均年収は462万円と報告されています。

一方、国税庁がまとめた「令和5年分 民間給与実態統計調査」では、日本の給与所得者の平均年収は460万円とされているので、ITエンジニアの年収はほぼ平均的であることがわかります。

年齢別にみるエンジニアの年収推移

Dodaは年代別のエンジニアの平均年収も紹介しているので、以下に列挙します。

・20代:389万円

・30代:516万円

・40代:652万円

・50代:711万円

この数値を見ると、20代以外は国税庁が発表した日本の給与所得者の平均年収460万円より明確に高く、エンジニアの収入が世の中の平均より高めであることがわかります。

正社員・派遣・フリーランスの雇用形態別比較

次に、雇用形態別のエンジニアの年収を比較します。

「求人ボックス給料ナビ ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」を見ると正社員の平均年収は470万円、派遣社員の平均時給は1,997円と記載されています(2025年4月22日現在)。

派遣社員が1日8時間、月20日で1年間働く場合、1,997×8×20×12=3,834,240円なので、約383万円となります。

フリーランスエンジニアの平均年収は、Relanceが出した「【2024年版】フリーランスエンジニア白書1000人に聞いた!フリーランスエンジニアの実態調査-2024年3月-」で、632万円と報告されています。

フリーランスの平均年収は正社員より明らかに高いですが、福利厚生については雇用されている方が良い場合もあります。そのため働き方の選択においては、メリット・デメリットを十分に検討し、ライフスタイルやキャリアプランを踏まえて判断することが重要です。

職種・業種・企業規模でエンジニアの年収はどう変わる?

ここからは、職種や業種、企業規模などでエンジニアの年収がどのように変化するかを確認します。

職種別平均年収ランキング

まず職種別平均年収を紹介し、業務の概要も記載します。なお、以下の4職種の平均年収はすべて「求人ボックス給料ナビ(2025年4月22日現在)」の情報です。

システムエンジニア(SE)

システムエンジニア(SE)の平均年収は、518万円で、ここで紹介する職種の中で第4位です。システムエンジニアは業務上で使用するシステムの、開発、運用、保守を行います。

インフラエンジニア

インフラエンジニアの平均年収は、497万円で、ここで紹介する職種の中で第5位です。インフラエンジニアは、サーバー、ネットワーク、データベース、セキュリティなどの設計、開発、保守、運用を担当します。

フロントエンド・バックエンドエンジニア

フロントエンド・バックエンドエンジニア(Webエンジニア)の平均年収は、545万円で、ここで紹介する職種の中で第2位です。

フロントエンドエンジニアはWebサイトやWebアプリの開発で、ユーザーに見えるUIなどを担当します。バックエンドエンジニアはWebサイトやWebアプリの開発で、ユーザーに見えないサーバーやデータベースの設計、構築、保守、運用などを担当します。この2職種をあわせてWebエンジニアと呼びます。

データサイエンティスト・AIエンジニア

データサイエンティストの平均年収は、614万円で、ここで紹介する職種の中で最も高額です。データサイエンティストは、企業や組織のデータを分析し、業務上の意思決定に貢献します。

AIエンジニアの平均年収は、543万円で、ここで紹介する職種の中で第3位です。AIエンジニアは、人工知能を使って何らかのサービスやシステムを開発する職種です。

業種別の平均年収と特徴

続いて、業種別の平均年収とそれぞれの特徴を解説します。なお、以下の3業種の平均年収はすべてdodaが2025年2月に公表した「ITエンジニア業種別平均年収」の情報です。

ITサービス・SIer

ITサービス(ITコンサルティング)の平均年収は494万円です。この業種は、顧客に向けてインフラストラクチャのマッピング、プラットフォーム、システムの整理や管理を提供します。

Sier(エスアイヤー:システムインテグレータ)の平均年収は475万円です。この業種は、ITシステムの開発や運用を請け負います。

ゲーム・エンタメ系

ゲーム・エンタメ系の平均年収は426万円です。デジタルゲームの企画、開発、運用などを行う業種です。

Webサービス・スタートアップ

Webサービス・スタートアップの平均年収は446万円です。Webサービスとは、インターネット上で提供可能なサービス全般を指します。

企業規模・勤務地による違い

この項目では、企業規模や地域による年収の違いに着目します。

大手企業とベンチャーの差

「求人ボックス給料ナビ ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」から、企業規模別の年収を紹介します。

・1,000人以上:610万円

・100~999人:529万円

・10~99人:492万円

都市圏と地方の差

「求人ボックス給料ナビ ITエンジニアの仕事の年収・時給・給料(求人統計データ)」から、エリア別の年収を紹介したうえで、都道府県別の違いにも着目します。

・北海道、東北:442万円

・関東:467万円

・甲信越、北陸:433万円

・東海:452万円

・関西:468万円

・中国:456万円

・四国:448万円

・九州、沖縄:431万円

上記を見ると、地域による差は存在するものの、大きな差はないように見えます。しかし、都道府県別に見るとより大きな差があります。

たとえば東京都は526万円で突出していますが、大阪府は465万円、愛知県は475万円と平均値の近辺なので、必ずしも大都市だからといって高年収とは限らないことがわかります。また、その他の都道府県も400万円代がほとんどです。ただし、福井県は353万円と400万円を大きく下回っており、東京都と比較して173万円もの差があります。

エンジニアの年収が高くなる理由・上がらない理由

ここからはエンジニアの年収が上下する理由を、複数の切り口から解説します。

年収が高くなる要因

以下で、年収が高くなる要因4点を解説します。

上流工程の経験

エンジニアの仕事には上流工程と下流工程があります。上流工程では要件定義、設計、予算作成などを行う一方、下流工程では上流工程が作った流れに沿ってシステムの構築や作成を行います。

業務を完遂するうえでは上流、下流どちらも欠かせません。しかし、上流工程は顧客との折衝や方針の決定など大きな責任を負うため、収入面でも優遇されます。

マネジメントスキル

マネジメントスキルの有無も収入を左右します。実際に作業中心のエンジニアとプロジェクトマネージャーでは年収が数百万円違うことが一般的です。そのため年収を上げたい方は、積極的にマネジメントスキルを身につけましょう。

希少性の高いスキル保有

希少性の高いスキルがあれば年収アップが望めます。たとえばディープラーニングや機械学習などに精通したエンジニアは比較的希少ですし、データサイエンティストなどの職種も重宝されます。

語学力・海外案件への対応力

英語力があれば、情報収集がしやすいですし、海外業務への対応ができるなど、人材としての価値が上がります。例えば英語の日常会話ができるだけでも価値はありますが、技術的会話もできればキャリアアップの機会も増えるでしょう。

年収が上がりにくいケース

この項目では年収が上がりにくい状況や条件を紹介します。該当する方は、ぜひこの機会に改善を試みてください。

多重下請け構造

多重下請け構造とは、案件を受注した企業(元請け)が下請けに業務を発注し、さらにその下請けが存在するといった状態を指します。製造業などで見られやすく、ITやWeb業界でもこの構造が存在します。構造の上流側がマージンを取ると、2次請け、3次請けする企業の取り分は目減りし、そこで働く人の収入も容易には上がりません。

残業過多で時給換算が低い

エンジニアを雇用する企業は、一定の残業費を含んで給与を払う固定残業制を取る場合があります。本来は、固定残業制でも見込んだ残業を超えれば追加で残業代を払うように法で定められていますが、「固定残業制だから」と追加残業代を払わない企業が見られます。このような企業にいると、働くほど時給換算した収入が下がり、心身も疲弊します。

スキルの陳腐化・学習停滞

エンジニア業界ではスキルが重視されるため、もっているスキルが陳腐化すると給料も上がりません。これを防ぐために、エンジニアは常に新しい技術にアンテナを張り、積極的に学ぶ必要があります。

エンジニアの年収アップを実現するためのポイント

ここからはエンジニアとして年収を上げるためのポイントを、多数の角度から解説します。

①スキルアップとキャリア戦略

エンジニアは技術系の職業ですから、スキルアップすることが収入アップにもつながります。また、自分のキャリアプランをもって、将来どうなりたいのかを考えることで、身につけるべきスキルを検討しやすくなります。

AI・クラウド・セキュリティスキルの習得

エンジニアとして収入アップを目指す人には、意識的に希少スキルを身につけることをおすすめします。2025年現在、特におすすめなのがAI、クラウド、セキュリティなどです。またIoTやVR関連も希少性があります。

資格取得

業務に役立つ資格を取得することも評価向上や年収アップに有効です。高難易度の資格ほど価値がありますが、技術系の資格試験では合格率が非常に低いものもあります。そのため、早い段階で自分のキャリアに有効な資格に見当をつけて、計画的に学習を進めましょう。

大学院・専門教育の活用

IT関係等の学部で大学院を出ていると給与を含めて好待遇が望めるので、選択肢がある人はぜひご検討ください。また、すでに社会人である人はこれから大学や大学院に行くのは難しいと思いますが、好待遇に繋がる学習をすることはできますから、前向きに先端技術を修める機会を作りましょう。

②職種やポジションの変更

この項目では、職場内のポジションに関連して収入を上げていく方法を解説します。

PM・PLや技術責任者へのステップアップ

PM(プロジェクトマネージャー)になると、明確に収入が上がります。ただしPMはプロジェクトの計画、管理、メンバー招集など責任あるポジションなので、技術力や管理能力を認められる必要があります。そのため、まずはPL(プロジェクトリーダー)になる機会を目指して、技術的スキルとマネジメント能力を並行して高めましょう。

より収益性の高い領域への転向

高収入を望むのであれば、そもそも収益性が高い領域にいる必要があります。当コラムの「職種・業種・企業規模でエンジニアの年収はどう変わる?」で紹介したように、職種や業種、企業規模で収入は明らかに異なります。そのため、業界や社内を見渡し、今自分がいる位置が適切なのかを確認してください。

③転職やフリーランスによるキャリア拡大

今いる場所で収入アップが難しいと感じた場合、働く場所や働き方を変える手もあります。

一次請け企業や外資系企業への転職

慢性的に下請けで仕事をしている会社より、一次請け(元請け)企業は平均的に高収入が望めます。また、外資系にも待遇が良い会社が多いので、年収アップのための転職を検討してみてはいかがでしょうか。

フリーランスとして高単価案件に挑戦

当コラムの「正社員・派遣・フリーランスの雇用形態別比較」で解説したように、フリーランスになって収入アップを果たした人は多数存在します。働き方を変えることになりますし、福利厚生など雇用されている方が良い面もあるので、十分な検討が必要です。しかし結果的に現在の仕事を選ぶとしても、比較検討するのはマイナスにはなりません。

まとめ

エンジニアの平均年収を、雇用形態や職種別などで紹介し、年収を上げる方法も多数解説しました。エンジニアの平均年収は日本の平均年収とほぼ同等ですが、スキルアップやポジションチェンジなどで高収入を望める仕事でもあります。

そのため、まず自身の立ち位置やスキルレベルを確認し、収入を上げる方向を明確にして前向きに取り組んでいきましょう。